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Excelを使っていると、数式を他のセルにコピーしたり、範囲を変更したりする場面が多くあります。その際に重要なのが参照方法です。Excelには、参照方法として 相対参照、絶対参照、複合参照 の3つの方式があります。
本記事では、これら3つの参照方法の使い方を詳しく解説します。関数や数式をコピーする際にどの参照方法を使えばよいのかを理解して、作業をもっと効率的に行えるようになりましょう!
Contents
1. 相対参照とは?
相対参照は、セルをコピーする際に、参照元の位置に基づいてセルの参照先が変化するものです。通常、Excelのセル参照はこの「相対参照」がデフォルトです。
相対参照基本構文
- C4、D4 等
相対参照の使い方例
例えば、E4セルに次の数式を入力します
=C4*D4

次に、E4をE5にコピーすると、E5は以下のように行番号が1つ増え自動更新されます。
=C5*D5

解説:
- 相対参照では、数式をコピーした位置に応じてセル参照が変化します。このため、同じ計算を別の行・列に自動で適用することができます。
2. 絶対参照とは?
絶対参照は、コピー先のセルに関わらず、常に同じセルを参照する方法です。絶対参照を使用するには、参照先のセルに「$」を付けます。
絶対参照基本構文
- $F$1(列と行の両方に$をつける)
絶対参照の使い方例
以下は、絶対参照と相対参照の両方を使用した例です。F4セルに次の数式を入力します。
消費税率は全ての計算で同じ値を使用するため、絶対参照にします($F$1)。
=E4*(1+$F$1)

次に、F4をF5にコピーすると、F5は以下のように自動更新されます。
=E5*(1+$F$1)
- 計算式内の、相対参照E4は、行番号が1増えE5に自動更新される。
- 計算式内の、絶対参照$F$1はそのままコピーされる。
・消費税率は同じなのでF1で指定し全ての計算で絶対参照します。
・仮に相対参照でF1と指定をした場合は、次の行にコピーした際、F2に更新されてしまいます。

解説:
- 絶対参照では、コピー先に関係なく、常に同じセルを参照し続けます。特に、固定されたセルを参照したい場合に使用します。
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3. 複合参照とは?
複合参照は、行または列のいずれか一方を絶対参照し、もう一方を相対参照にする方法です。この方法は、特定の行または列だけを固定して計算したい場合に便利です。
複合参照基本構文
- C$3(行のみ絶対参照)
- $B4(列のみ絶対参照)
複合参照使い方の例
複合参照例1:行を固定(C$3)
C8セルに次の数式を入力します:
=C$3*C4

- この数式をD8セルにコピーすると、数式は=D$3*D4となります。
- 列は相対参照なので、C列からD列に変化します。
- 単価行の参照は、「$3」で絶対参照なので変わりません。
=D$3*D4

複合参照例2:列を固定($B4)
G4セルに次の数式を入力します:
=$B4*C4

- G4の数式をH4セルにコピーすると、数式は「=$B4*D4」となります。
- $B列は絶対参照なので、変化しません。
- C列は、相対参照なので、C列からD列に変化します。
- 行の「4」は、同じ行なので変化しません。
=$B4*D4

解説:
- 行だけ固定(C$3)や列だけ固定($B4)の場合、行や列を特定の範囲に固定しつつ、他の範囲を相対参照として計算を行うことができます。
4.まとめ
- 相対参照:セルをコピーしたときに、参照先が自動的に変更される。
- 絶対参照:セルをコピーしても、常に同じセルを参照する(
$
を使う)。 - 複合参照:行または列を固定し、もう一方は相対的に変更される。
これらの参照方法をうまく使い分けることで、Excelの数式作成が効率的になります。日常的な作業で繰り返し使用する場合は、特に覚えておくと便利です。
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