日本は世界有数の長寿国ですが、実は都道府県ごとに寿命には最大3歳以上の差があることをご存じですか?
本記事では、2020年の厚生労働省データをもとに「長寿県」と「短寿県」の違いを徹底解説。特に注目すべきは“長寿日本一”の長野県。かつて塩分摂取量が全国ワーストだったこの県が、なぜここまで健康長寿を実現できたのでしょうか?
地元出身者の視点も交え、長野県の長寿の秘密と、他県との健康格差の背景をわかりやすくお伝えします。
Contents
2020年平均寿命ランキング(都道府県別)
2020年の厚生労働省「都道府県別生命表」によると、平均寿命の男女別トップ3は以下のとおりです。
男性 平均寿命 上位3県
順位 | 都道府県 | 平均寿命 |
---|---|---|
1位 | 滋賀県 | 82.73歳 |
2位 | 長野県 | 82.68歳 |
3位 | 京都府 | 82.40歳 |
女性 平均寿命 上位3県
順位 | 都道府県 | 平均寿命 |
---|---|---|
1位 | 長野県 | 88.68歳 |
2位 | 岡山県 | 88.65歳 |
3位 | 島根県 | 88.52歳 |
長野県は男性が2位、女性が1位で、総合的に見て最も長寿な県といえます。
一方で、短寿県とされる地域は以下の通りです。
男性 平均寿命 下位3県
順位 | 都道府県 | 平均寿命 |
---|---|---|
45位 | 青森県 | 79.27歳 |
46位 | 秋田県 | 79.36歳 |
47位 | 岩手県 | 79.43歳 |
女性 平均寿命 下位3県
順位 | 都道府県 | 平均寿命 |
---|---|---|
45位 | 青森県 | 86.33歳 |
46位 | 茨城県 | 86.37歳 |
47位 | 栃木県 | 86.40歳 |
上位と下位の間には、男女ともに3歳前後の差があります。
なぜ長野県は長寿なのか?その5つの理由
1. 減塩運動の徹底
1970年代、長野県は脳卒中の死亡率が全国トップクラス。これを受けて、医師会や自治体、学校が一体となり減塩運動を開始。
現在でも「1日塩分6g以下」などの目標があり、食生活が大きく改善されています。
2. 地域ぐるみの健康指導
地域ごとに保健師や栄養士が定期的に指導を行い、住民の健康意識を高めています。高齢者向けの運動教室や健康相談も充実。
3. 医療アクセスの良さ
高齢者の健診受診率が非常に高く、生活習慣病の早期発見・治療につながっています。地域の医師会と連携した「住民を診て守る」体制も評価されています。
4. 野菜摂取量が全国トップクラス
長野県は一人あたりの野菜摂取量が全国1位(厚労省調査)。漬物文化や味噌汁文化に支えられ、食物繊維やビタミンを豊富に摂取しています。
5. 地域コミュニティの強さ
町内会や老人クラブなど人と人とのつながりが強く、孤独を感じにくいのも要因の一つ。高齢者の社会参加が活発です。
健康格差はなぜ生まれるのか?
短寿県に共通して見られる特徴は、以下の通りです。
- 塩分摂取量が多い(特に東北)
- 喫煙率や飲酒率が高い
- 医療機関へのアクセスが悪い(過疎地)
- 地域での健康教育や予防活動が弱い
つまり、「寿命の差」は遺伝ではなく生活習慣と地域環境によるものだと言えるのです。
健康寿命を伸ばす食生活とは?
長野県のように「野菜中心+減塩」の生活は、私たちにもすぐ取り入れられます。
特に春先は、健康に役立つ旬の食材が豊富です。
春におすすめの健康食材3選



- 菜の花:ビタミンCや葉酸が豊富で抗酸化作用あり
- ふきのとう:ポリフェノールが肝機能をサポート
- 新玉ねぎ:血液をサラサラにする硫化アリルが豊富
手軽に取り入れられる減塩味噌や野菜スープを活用しましょう。
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まとめ|長野県に学ぶ“実践型”長寿生活
長野県が長寿日本一になったのは、地道な健康改善の積み重ねでした。塩分摂取の見直し、地域のつながり、予防医療など、私たちにも参考になるポイントが多くあります。
寿命だけでなく、「健康寿命」=元気で生きる期間を伸ばすことが、これからの人生100年時代には欠かせません。
まずは今日の食事から、長野県式の健康習慣を取り入れてみませんか?
参考文献:
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