本記事では、「特許」を取得している商品の中から、ロングセラーとなっている10の商品をご紹介します。
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特許とは?
商品の紹介に入る前に、まず「特許」について簡単にご説明します。
「特許」とは、特許法に基づき発明に対して与えられる権利です。特許権を取得すると、発明者は一定期間(原則20年間)、その発明を独占的に使用し、他者に許諾することでライセンス収入を得ることもできます。
特許は「先願主義」に基づくため、革新的な発明をした際には、速やかに出願手続きを進めることが重要です。
特許取得商品10選!
1. 小学生が発明!アルミ缶とスチール缶を自動分別するごみ箱
2015年、小学6年生の女子児童が「空き缶分別箱」の特許(特許第5792881号)を取得しました。磁石の力を利用し、アルミ缶とスチール缶を自動で分別する仕組みのごみ箱です。
この発明のきっかけは、スーパーを経営する祖父のために考えた自由研究。身近な問題を解決する発想力が評価されました。
発明者の神谷明日香さんは、その後、中学生で会社(株式会社やくにたつもの、つくろう)を設立し、産学連携プロジェクトにも携わりました。しかし、2023年には特許が失効し、2025年には会社も閉鎖。技術者と経営者の違いなど、事業の難しさも垣間見えます。
2. 世界初のカップ麺「カップヌードル」
1971年に日清食品から発売された「カップヌードル」は、世界初のカップ麺として大ヒット。1975年には特許「容器付きスナック麺の製造法」を取得しました。
この特許のポイントは、カップ内で麺を宙吊りにすることでお湯が均一に行き渡る構造です。特許期限は切れていますが、多くの企業がこの技術を活用しています。

3. ソフトキャンディ「ハイチュウ」
森永製菓の「ハイチュウ」は1975年に発売されたロングセラー商品。「食べられるチューインガム」というコンセプトで開発されました。
特許は「ソフトキャンディ及びその製造方法」で取得され、砂糖の結晶化調整や空気を含ませる技術がポイント。専用装置も開発され、独特の食感が生まれました。

4. 完全防ダニ対策カバー
アクトインテリア株式会社の「完全防ダニ対策カバー」は、特許を取得した布団カバー(発明名称「カバー部材」)。
ジップロックのようなシールチャックとファスナーの二重構造でダニの侵入を防ぐ仕組みです。
5. 自動芯回転シャープペンシル「クルトガ」
三菱鉛筆の「クルトガ」は、2008年に発売されたシャープペンシル。芯が片減りしない「クルトガエンジン」機構を搭載し、特許を取得しました。
書くたびに芯が自動回転し、常に均一な太さを保つという画期的な技術が評価されています。

6. 書き直せるボールペン「フリクションボール」
パイロットコーポレーションの「フリクションボール」は、摩擦熱でインクが消えるボールペン。
特許は「可逆熱変色性組成物及びそれを内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料」。
消しカスが出ず、何度でも書き直せるため、幅広いシーンで活用されています。


7. 加圧ボールペン「エアプレス」
トンボ鉛筆の「エアプレス」は、ノック式加圧ボールペン。特許「加圧ペン」(特許第4309443号)を取得。
耐久性が高く、上向き筆記でもインクが途切れにくいため、建築現場やアウトドアで人気です。

8. 修正テープ「トンボ鉛筆 ピットエアー」
トンボ鉛筆の「ピットエアー」は、軽い力で均一に引ける修正テープ。
特許「塗膜転写具」(特許第6633692号)を取得し、テープの密着性と耐久性を向上させています。

9. プラズマクラスタードライヤー
シャープの「プラズマクラスタードライヤー」は、温風と同時にイオンを放出し、髪のトリートメントを可能にした美容家電。
特許「ヘアドライヤ」(特許第5898465号)を取得し、美容効果を追求した革新的な商品です。

10. 三菱電機の炊飯器「本炭釜」
「本炭釜」は、純度99.9%の炭素材料を使用した炊飯器。
特許技術により、大火力と連続沸騰を実現し、ふっくらとしたご飯を炊き上げます。

まとめ
特許を取得した商品は、独自の技術によって他社と差別化し、長年にわたって愛されるものが多くあります。
これらの発明は、私たちの生活を便利にし、新たな価値を生み出してきました。
今後も、特許技術を活用した革新的な商品が登場することを期待したいですね!
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